初めてゴルフ場へ行くときは、ショットがうまく打てるかだけでなく、「ルールやマナーを間違えないか」と不安になる方も多いと思います。
ゴルフには細かなルールがありますが、コースデビュー前にすべてを暗記する必要はありません。
まずは、安全に楽しくプレーするための基本を覚えておけば大丈夫です。
私自身、キャディとして3年間ゴルフ場で働いた経験がありますが、初心者の方がルールを知らないことよりも、分からないままプレーを続けてしまうことのほうが心配です。
迷ったときは、同伴者やキャディ、ゴルフ場のスタッフへ遠慮なく確認しましょう。
この記事では、ゴルフ初心者がコースデビュー前に覚えておきたい基本ルールとマナーを、分かりやすく解説します。
ゴルフのルールとマナーは何が違う?
ゴルフには「ルール」と「マナー」があります。
ルールとは、OBやペナルティー、ボールの扱い方など、プレーを公平に進めるための決まりです。
一方のマナーは、ほかのプレーヤーに迷惑をかけず、安全で気持ちよくプレーするための心配りです。
初心者のうちは、細かなことをすべて覚えることよりも、次の3つを意識しましょう。
・周囲の安全を確認する
・ほかの人のプレーを邪魔しない
・前の組との間隔を空けすぎない
この3つを守るだけでも、同伴者に安心してもらえます。
打つ人の近くでは静かにする
同伴者がボールを打つ体勢に入ったら、会話を止めて静かに待ちましょう。
スイング中に話したり、音を立てたり、視界に入る場所で動いたりすると、集中を妨げてしまいます。
スマートフォンの着信音や通知音も、ラウンド前に消しておくと安心です。
ティーショットだけでなく、フェアウェイからのショットやグリーン上のパッティングでも同じです。
打つ人から少し離れ、正面や真後ろなど視界に入りやすい場所を避けて待ちましょう。

人が前にいるときは絶対に打たない
ゴルフボールは非常に硬く、当たると大きな事故につながる可能性があります。
同伴者や前の組が自分の飛距離の範囲内にいるときは、絶対に打ってはいけません。
「自分なら、あそこまでは飛ばないだろう」と判断するのも危険です。
ゴルフでは、普段より良い当たりをすることもあります。少しでも届く可能性がある場合は、前の組が十分に離れるまで待ちましょう。
また、素振りをするときも周囲を確認してください。クラブだけでなく、石や枝が飛んでしまうこともあります。
危険な方向へ飛んだら「ファー!」と声を出す
打ったボールが隣のホールや人のいる方向へ飛んでしまったら、すぐに大きな声で「ファー!」と知らせます。
「恥ずかしい」「大丈夫だろう」と迷っている時間はありません。
ファーは、周囲へ危険を知らせるための大切な合図です。
言っておいて損はないので、隣にボールが行きそうだと思ったら大きな声で『ファー』と叫びましょう。
自分で声を出せないときは、同伴者が代わりに声を出してくれる場合もあります。しかし、まずは打った本人がすぐに知らせる習慣をつけましょう。
反対にファーという声が聞こえたら、ボールを探そうと上を見ず、頭を腕などで守ってください。

自分の順番が来る前に準備しておく
ゴルフでは、基本的にホールから遠い人から打ちます。
ただし、初心者のラウンドでは安全を確認したうえで、準備ができた人から打つこともあります。
大切なのは、自分の順番になってからクラブを選び始めないことです。
ほかの人が打っている間に、次のショットで使うクラブや狙う方向を考えておきましょう。
ボールの近くまで行くときは、使いそうなクラブを2〜3本持っていくと、カートへ取りに戻る時間を減らせます。
ただし、同伴者が打つときは動きを止め、静かに待つことを忘れないでください。

素振りやボール探しに時間をかけすぎない
初心者だからといって、急いでボールを打つ必要はありません。
しかし、毎回何度も素振りをしたり、構えてから長い時間動かなかったりすると、後ろの組を待たせてしまいます。
素振りは1〜2回を目安にして、準備ができたらスムーズに打ちましょう。
ボールを探せる時間は、ルール上3分以内です。
見つからない可能性が高いときは、同伴者にも伝えながら探します。初心者同士の気軽なラウンドであれば、後続組を待たせないよう、早めに諦めて前へ進むことも大切です。
スコアだけにこだわらず、周囲への配慮とプレーの流れを意識しましょう。
バンカーショットのあとは砂をならす
バンカーから打ったあとは、自分の足跡やショットでできた穴を、近くに置かれているレーキでならします。
砂をならさずに出てしまうと、後から来た人のボールが足跡の中に入ってしまうことがあります。
打ち終わったら、自分が歩いた場所も含めて、できるだけ平らな状態へ戻しましょう。
レーキを使ったあとは、後続のプレーを邪魔しない場所へ戻します。置き方についてはゴルフ場ごとに決まりが異なる場合があるため、案内に従ってください。
また、バンカーへ入るときは、ボールに近く、傾斜が緩やかな場所から入ると、砂を荒らす範囲を少なくできます。
グリーン上のボールマークを直す
高く上がったボールがグリーンへ落ちると、芝がへこんでボールマークができることがあります。
自分のボールマークを見つけたら、グリーンフォークを使って直しましょう。
直さずに放置すると芝が傷み、ほかの人のパッティングにも影響します。
初心者のうちは、自分のボールが落ちた場所が分からないこともあります。その場合は、同伴者へ「ボールマークはどこでしょうか」と確認すれば大丈夫です。
余裕があれば、自分のものだけでなく、近くに残っているボールマークも直すと喜ばれます。
ただし、グリーンフォークで芝を下から持ち上げると、根を傷めることがあります。周囲の芝を内側へ寄せるように直し、最後にパターの底で軽く押さえましょう。
ほかの人のパッティングラインを踏まない
パッティングラインとは、グリーン上でボールからカップまで転がると予想される道筋のことです。
ほかの人のパッティングラインを踏むと、スパイク跡や芝のへこみができて、ボールの転がりに影響することがあります。
グリーン上を歩くときは、ほかの人のボールとカップの間を避け、パッティングラインをまたぐか、外側を回りましょう。
カップのすぐ周辺も、多くの人が歩くと傷みやすい場所です。カップをまたいだり、必要以上に近くを歩いたりしないよう注意してください。
また、同伴者がパッティングをするときは、その人の正面や真後ろに立たず、視界に入りにくい場所で静かに待ちましょう。

OBやボールを紛失した可能性があるときは暫定球を打つ
打ったボールがOBになった可能性や、ペナルティーエリア以外で見つからない可能性がある場合は、ボールを探しに行く前に暫定球を打っておくと、元の場所へ戻る手間を減らせます。
暫定球を打つ前には、同伴者へ「暫定球を打ちます」と伝えましょう。
最初のボールがコース内で見つかれば、基本的にはそのボールでプレーを続けます。見つからなかった場合は、暫定球でプレーを続けます。
ただし、ゴルフ場によっては、初心者向けの特設ティー(前進4打)やローカルルールが設けられていることがあります。
プライベートなラウンドでは、進行を優先して特設ティーを利用する場面も多いため、分からないときは同伴者やゴルフ場のスタッフへ確認しましょう。
クラブを忘れず、プレー後はすぐに移動する
グリーン周りでは、アプローチ用のクラブとパターを数本持っていくことがあります。
使わなかったクラブを芝の上へ置いたまま、次のホールへ向かってしまう初心者は少なくありません。
クラブを置くときは、次のホールへ向かう通り道や、カートから見えやすい場所を選びましょう。
グリーン上で全員のプレーが終わったら、スコアの記入はその場では行わず、速やかに次のホールへ移動します。
スコアは、次のホールのティーイングエリアへ着いてから記入すると、後ろの組を待たせずに済みます。
初心者はルールをすべて暗記しなくても大丈夫
ゴルフには細かなルールがたくさんあるため、コースデビュー前にすべてを覚えようとすると難しく感じてしまいます。
まずは、次の3点を大切にしてください。
・周囲の安全を最優先にする
・ほかの人のプレーを邪魔しない
・前の組との間隔を空けすぎない
分からないことがあれば、同伴者へ素直に聞けば大丈夫です。
初心者がルールを知らないことは、決して恥ずかしいことではありません。分からないまま自己判断するよりも、確認しながらプレーするほうが安心です。
まとめ|ルールとマナーを覚えてコースデビューを楽しもう
初めてのラウンドでは、思いどおりにボールを打てなかったり、どこへ移動すればよいか分からなくなったりすることもあります。
しかし、最初から完璧にプレーできる人はいません。
良いスコアを出すことよりも、安全にプレーし、同伴者や周囲の人への気配りを忘れないことが大切です。
今回紹介した基本ルールとマナーを覚えておけば、初めてのゴルフ場でも落ち着いて行動しやすくなります。
失敗を恐れず、分からないことは周りに確認しながら、初めてのコースデビューを楽しんでください。


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